50代以上の女性こそ読んでもらいたい『女性の覚悟』

読 書

子育てを終えた女性たちは自分の時間をどう使うのか。

『女性の品格』以来の坂東真理子先生の著作。

2006年に発売された『女性の品格』は大ベストセラーとなった。
ご多分に漏れず私も読み、とても衝撃を受けた。

男性社会で働く女性として、社会に文句を言うのは容易い。
しかし、そこには『女性の自立』がともなわなければならないのではないか、というアドバイスのように感じた。

総理府『婦人問題担当室』そして、内閣府『男女共同参画』初代局長であったことを改めて読み、今私自身がその道にたづ触っていることに、あの時の衝撃とともにうれしく思っている。

内面の美しさとは?

女性は『美しさ』が、大切だと思う。
それは年齢を重ねても変わらないものだと、50を過ぎると改めてそう思う。

髪型や、肌や、体系も、体力も、加齢には抗えないものがある。個人差はあるが皆思っている事だろう。でも、自分が好きなもの、自分のこだわりのあるもの、それはいくつになっても持っていたいと私も思う。そんな思いが心の若さにつながるような気がする。

そして外面とともに内面の美しさの大切さをしみじみ感じる年齢になった。
そして、『学び』が人を内面から美しくすることをあの時知り、今も改めて心からそう思っている。

内面の美しさ
第二は学ぶことです。「少にして学べば、即ち壮にして為すことあり。壮にして学べば、即ち老いて衰えず。老いて学べば、即ち死して朽ちず」という佐藤一斎(江戸時代の儒学者)の言葉がありますが、学校を卒業しても常に好奇心を持
ち、自分なりに学びましょう。勉強なんて嫌い、大人になれば試験もないし、知らないことがあっていいんだと怠けているといつの間にか「終わった人」になって外見もぽんやりして活力がなくなってしまいます。何歳になっても今まで知らなかったことを知る、わからなかったことがわかる、できなかったことができる、
という喜びはあなたを内面から輝かせてくれます。

自分らしさを失わないように

若いころは流行りのものを着てみんな同じでも気にならなかったように思う。しかし年を重ねると結構違いが出てくる。同時に時間の使い方にも違いが出てくる。

大事なことは自分らしさ。それがなかなかわからないという。確かにそうかもしれない。
でも、小さいころからの自分を振り返ってみると結構好きなことが見つかるかもしれない。

私は不得意だが、綺麗な毛糸で自分で編んだベストを着ていたり、ハンドメイドの小物をなんとなく持ち歩いていたり、こんなことも素敵だと思う。(私にはまねできないが)

それが私には読書やリスキングだった。
小さいころから本が好き、外国が好き、文化が好き。
それが何かの役に立たずとも、それがなんだ。自分が自分らしくスキルアップ出来たらそれってとてもすてきだと思う。

日本人は子供のころから「与えられた役割をきちんと果たしなさい」などといわれて育ってきました。女らしく、男らしく、子供らしく、受験生らしく、大学生らしく、そしてX社の社員らしく(先生らしく、警察官らしくetc)、お母さんらしく、妻らしくあるように努めてきました。
役割に適応しすぎた結果、その役割から外れた自分は何ができるか、本当にしたいことは何か、あまり考えないうちに「したいこと」がわからなくなっている人も少なくありません。特に女性の場合、自分の意見や好みを主張しないほうが好ましいと見られる、夫のために、子供のためにと家族の都合を優先するクセがついています。昔の女性観では自分だけでは決めないで、親や夫や周囲の期待に応え、言うことを聞くのが「いい女性」でした。

自分を大事にすること

社会は多様性の時代になった。みんな同じではなくなった。
自分には理解できないことも、自分が認められないこともある。

そんな時はカリカリせずに『そんなこともあるさ』と流していくことも大事だ。
若い時には戦ったことも、今は『多様性』よね。とお互い受け入れていけばいい。

私は私。そう自分を許してあげて、みんなも許してあげてもいい。
こういう事も今ならよくわかる。

自分の変えようのないことはできるだけ気にしない。
そして自分が少しでも変えることができる分野で成果は少なくとも努力していくことが
「自分を大事にする」ことです。磨き高め自分を高める機会を無駄にしないことです。それは10代、20代のときだけでなく、歳を重ねるとます増す大事になります。若いころはその差は目立ちませんが、年々その差が明らかになり、50歳以降は自分を大事にしている人と、自分を見捨ててなおざりにしている人との差が大きくなっていきます。

『女性の品格』の時とは私も変わっているが、それでも女性の活躍や、女性の社会的貢献が期待される今、ロールモデルとして、今も尊敬している。

年齢を超えて多くの女性に読んでもらいたい本だ。

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